音声解説と映画「あん」

「ろうを生きる 難聴を生きる」で、視覚障害者のためへの音声解説を担当して、一年以上経ちましたが、まだ試行錯誤の途中、手探り状態といった感じで、ここまで何とかやって来ました。

現状を反省しつつ、客観的に何かしらの音声ガイドを聞きいてみたいと前から考えていましたが、先週「あるご縁」もあって、映画「あん」の音声ガイドを体験することができました。image1

ガイドの声の主は、4月「命・生きる力」でも音声解説でお世話になった壇鼓太郎さんです。

壇さんのFacebookで情報は分かってはいましたが、壇さん以外の、先週の「あるご縁」とは、たまたまNHK「ハートネットTV」の戦後70年の特集で、ハンセン病(かつて日本では、らい病とも)をテーマにした番組の音声解説を担当したという偶然でした。

これは、「偶然じゃない、なんとしても観なくては!!!」と、寝不足の中、朝早く(解説は9時半〜の上映回のみ)、遠く新百合ケ丘の映画館に足を運んだのです。

「私達はこの世を見るために、聞くために、生まれてきた。この世は、ただそれだけを望んでいた。…だとすれば、何かになれなくても、私達には生きる意味があるのよ。」

樹木希林さん演じる徳江さんの言葉に、仕事(音声解説)の勉強から離れて、「生。生きるということ。」ふと考えたりもしました。

周りには音声ガイドを聞く盲の方も多く、盲導犬を連れている方もいました。ろう者が字幕付き映画を欲するように、盲の方にとっての音声解説の大切さも実感出来ました。

世の中のいろんな人達のことを、その人の立場になって考えてみる。良い時間を過ごせました。

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ドリアン助川の同名小説「あん」を、世界を舞台に創作活動を続ける監督・河瀨直美が映画化。日本を代表する女優・樹木希林をはじめ、抜群の演技力で独特の存在感を放つ永瀬正敏、樹木の実孫である新星・内田伽羅(うちだきゃら)や、芸歴50年を超えようやく樹木との共演が実現した市原悦子など、豪華キャストで贈る、心揺さぶる作品がここに誕生した。

 

sadacchi について

俳優・声優・手話通訳などやっています。
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